ロックの日にはいつも考えさせられることがあります。
イギリスにデフ・レパードというHRバンドがいますが
このバンドの作品に「スラング」という問題作アルバムがあります。
リーダーのジョー・エリオットは東南アジアツアー中に
この地方の民族音楽に共感し(他にも理由は色々あるが)
今までとは違う音楽を作るべく
南スペインの一軒家を借りて、録音方法も変えて
過去のものとは違う作品に仕上げたのですが、
(伊藤政則氏は[余分な脂肪を取り除いたサウンド]と評価しました)
専門誌「バーン」では血迷ったなど酷評のアルバムで
伊藤氏以外は70点台の人が多かったと記憶します。
過去のものと聴き比べてみると
二曲目にすぐ今回の意図の曲になるため
暗いイメージになりロックン・ロールを主にしてきたバンドとは
思えない期待はずれが点数の低さに出てしまったのではないかと
考えられるのですが、通して聴けば「彼ららしさ」は納得できます。
初期代表曲「ウエイスティッド」のような曲を期待して聴くと
失望してしまうのではないかと思います。
いつも思うことですが音楽アーティストには特に
こちらの聴く側は世界中の全アーティストの中で
激しいスラッシュならスレイヤー
メロデスならイン・フレイムス
華麗なギターならイングウェイなどと
それぞれにイメージのレッテルを貼り作り聞き分けていますので
激しいはずが静かだったりすると期待はずれになるわけです。
しかしアーティスト側からすれば一本調子にならぬように
色々なタイプの曲を作り、聴き手を考え
飽きないように工夫しているのだと思います。
自分も篆刻で個展する時は
やはり色々挑戦した作品を観ていただきたいので
金文、印篆など書体や、また大中小、など考慮して製作しています。
ヘヴィメタル関係のアルバムは「バンド」ということもあり
意見の相違で「結成」、「脱退」が多く、その度に経緯や結末に
今後の自分の方向性を考えさせられることが多いのです。
添付作品名 昌阜
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