刻るのにどのくらい時間がかかるか |
個人差又文字にもよるが7分(2センチ角)一文字で
白文30分、朱文40分位です |
平らにペーパーで擦れない |
手首が上下して斜めになることが多いため2,3回ごとに持つ方向を変えるか回しながら擦ると比較的斜めになりにくい |
印面をペーパーで磨いて布字する際、面を朱で塗るか墨で塗るか |
どちらでも良い
朱が多いが中には黒が見やすいといわれる方がいる
自分が刻っていくときに残っている字が見やすい方で良い |
印刀の持ち方は |
握刀法など呼び名のもとに色々ありますが、
自分が運刀しやすい持ち方なら何でも良いでしょう |
刀の傾ける角度はどの位 |
雅味など計算してその時の作品効果によって向きを変える
その時の石の硬さにもより自分で色々試して体得するほか無いでしょう |
刻る時押すのか引くのか |
その場のよって両方使う
辺などは慎重を要するので押した方が失敗し難いでしょう |
印稿は必要か |
印稿はてんこくの一番大事な仕事です。
印稿にどれだけ時間をかけ推敲したかで、作品完成後飽きのこない作品が出来るので、できるだけ多くの時間をかけたい
てんこくの70%以上を占めていると考えている |
朱文の時の輪郭の太さは |
朱文の時の輪郭は文字の一部と考えて下さい
中の文字より輪郭が細いと貧弱に見えます |
どのくらい深く刻るか |
バレンを使用するので刻り残しが付かなければ良い
(雑誌などの上で押印するのは間違い、
硬い真直ぐなものの上(ガラス板など)が良い) |
どこから(どの字から)刻ればよいか |
てんこくは書道の一部門で筆順通りが理想だが
印材の硬さなど刻ってみないとわからないので
こちらを優先し隅や端など大事な箇所は運刀加減が
つかめてきてから刻るようにする |
布字(ふじ)とは |
どのようのに刻るか文字の構成を考え(デザイン)
石に裏字にして書くこと。最も大切です。
納得がいくまで推敲してないと後で後悔する故十分に時間を使う |
基本三法とは |
字法・・・文字の使い方に誤りがないか
章法・・・決めた文字・字形をどのように配字するか
刀法・・・印刀の使い方
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一つの印文の中に金文と印篆と一緒にして良いか |
金文は金文で、印篆は印篆で統一したほうが良い
(特別な作者の作意がない限り |
2字以上の語句の時交差しても良いか |
勢いで交差するのは良いと考えています
書でも勢いで隣の字と交差しているのを見かけます |
どこにギザギザを付けるか |
書道の「かすれ」にあたるところで雅味と言います
一度刻る字を書くと良いでしょう |
刻る時印刀をどのくらい傾けるか |
作品効果による雅味の大小によって加減を自在にする |
布字の時サンズイ編、木編、ノギ編など上下左右の比率は |
作品により異なるが、バランスの良い所というこになるが、具体的には大家の入れ方を取り入れることも良いと思う(呉昌碩などの「編」をまねて見る)。多くの作品を見て眼を養うことです
他の編旁も同様です
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真直ぐ運刀できない |
運刀しやすい角度がありやや傾け加減が良いようだが、人により違う為
色々試しどの角度が良いか探すことが必要
(専門的になるが作品制作には角度を変えて運刀し雅味を出していく)
後は失敗を恐れず思い切って運刀すること |
硬くて刻れない箇所がある |
自然の石なので仕方ない(硬い石の姿を覚えておき次に買うとき避ける)
最近は特に青田石がその傾向にあり他の種類にかえてるのも一法か |
真直ぐ運刀の後止めたいところで
止められない |
刀を持ってない親指に乗せて運刀すると止めやすい
行き過ぎても勢いと見て良い場合もある
後は経験か |
左利きの人は刀をどちらで持つか |
書道では左利きの人も右で書くようにするが
(文字が右回りにできている為)
篆刻では左利きの人は左で運刀して良い |
補刀は何回でも良いか |
これで完成と判断できるまで良い |
文字を刻った後に石の周りを叩くのは
(撃辺すること) |
購入した時の印材は化粧落しがしてきれいな為中の刻った文字に合わせて雅味を付けるため叩く
刀の腹が普通だが希望する効果により角や釘など他のものも使用することもあります |
側款の書体は |
一般には楷書が多いがどの書体もあります |
側款がすでに入っている印(他人が刻った印)を刻り直した時の側款は |
最初に刻られたいた正面の向きを変えて刻り直し、側款は「○○再刻」と入れます |
村田さん、中村さんなどの名前の時の「村」は |
落款印などの名前の時は「邨」が本字ですが「村」で良い
その他の例 |
拓款とは |
側款の拓本を取ったもの(取ること) |
線の最後の終わる形は
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その時々により異なる
名作(呉昌碩)などの線はどうなっているか観察することです
最初の刻り始めも同様です
起筆、終筆に当たる部分で、実際に書いてみるとよい |
一回で綺麗に押印できないが |
印矩(いんく・定規のようなもの)を当て二度押しする
(一寸角以上になると一度押しで綺麗に押印するのは難しい)
また印泥の管理も大切です。(ギタリストの爪のようなもの) |
一作品に美麗、上品など印泥を
文字によって変えて良いか |
公募展など通常篆刻として審査される作品でなければ賛成です |
印泥は何を使用するか |
一般的には美麗だが時には作品に華やかさを求めるときは箭鏃を、柔く落ち着いた味わいを求めるときは上品を使用することもある |